連続テレビ小説『梅ちゃん先生』あらすじと感想ブログ

2012年4月17日火曜日

梅ちゃん先生 第14回 あらすじと感想(4月17日放送)

第14回『やるなら、やらねば』あらすじ

>昭和20年の秋が終わり冬が近づいていました。
>その年の冬は特に寒さが厳しいものになりました。
>家も無く食べ物も乏しい人々に寒さは身にしみました。
梅子の女学校は、近所にある寺を借りて授業を行う事になっていた。
休憩時間、寺を抜け出し、梅子は一人で墓石に囲まれながら勉強していると後ろから梅子の友人達が声をかけてきた。
「梅子?」
「どうしたの!?」梅子は友人達が急に声をかけてきたので驚いた。
「どうしたのじゃないわよ。梅子こそこんな所で何してるのよ!」
「あ、勉強だわ。梅子が勉強してるわ」梅子が教科書を持っていたので京子は驚いた。
「…何かよくないものに取り憑かれたんじゃないの?」
友人達は、梅子から後ずさりして距離をとった。
「そんなことない!」梅子は必死に否定した。
「…もしかして進学でもするの?」
梅子は言いかけるが家族に反対された事を思い出し嘘をついた。
「…もうすぐ卒業でしょ?学校で習った事、復習しようかなって」
「じゃあ隠れてする事ないじゃなん(笑)」友人達が梅子の返答に安心した。
「ねえ…因数分解って何?この頃、勤労動員に行ってたから習ってないわよね~」
梅子が困った声を出すが梅子の友人達は一年の頃に習ったと答えるのだった。

>勉強をはじめてみたものの自分の学力のあまりの低さを改めて思い知らされ
>めげそうになっておる梅子でした。
「はあ…駄目だ!全然わからない!」
自宅で一人勉強している梅子は、後ろに倒れ込んだ。
>このまま医専を受けるのを辞めても誰もなにも言わない
>だったらいっその事、やめてしまおう!そんな気持ちが頭をもたげる梅子でした

― だるま食堂、竹夫と相席していた男が竹夫に話しかけて来た。
男は駅で薄給で荷物持ちをしている竹夫に闇市では一日に何千円も稼ぐ人がいてまともに働いていたら生きていけないと愚痴をこぼす。
そして運ばれ来たタケオの雑炊を見て芋が普通より一つ多いと笑った。
「ふん、色男は違うね~」
男に感想を言われ、竹夫は厨房で働く茜を困惑してちらりと見た。

― 竹夫の事が心配で仕方ない母・芳子に松子と梅子は竹夫と会った事を報告した。
「それで、これからどうするつもりだって!?」興奮気味になった芳子が松子に尋ねる。
「まだ、はっきりとは決めかねているみたいだったわ」松子は感想を伝えた。
「ありがとう…教えてくれて」
竹夫が元気な事を聞いた芳子は半ば放心状態になりながら家の中に戻っていった。
「…すぐ話せばよかった。お母さんに心配かけて悪かったわね」
「私が医者になるかどうかより竹夫兄さんの事の方が心配よね」梅子がポツリと言った。
「梅ちゃん、あなた、まだ…」
「ううん、もういい」

― 芳子は大雨の中、義弟の陽造を訪ね、竹夫の面倒を観てもらえないかと頼んだ。
「僕は良いんですが、仕事も忙しくなってきて人手も欲しい所だったし…しかし竹夫の方はどうなんですか?こんな闇市のブローカーなんてやりたいんですか?」
「あの子、陽造さんの話を聞いて興味があるそぶりでした」
「難しいんじゃないですか?お母さんに頼まれて僕が来たって言っても奴はうんと言わないでしょう。タンカを切って家を出たのに働き口を母親に世話してもらったっていんじゃ男してのコケンに関わるというか…」
「そうでしょうか?」芳子の表情が曇った。
「竹夫はそういう奴ですよ。真面目というか堅物というか…父親に似たんでしょうな(笑)とにかく会ってみましょう!彼が自分の方から働きたいと言えば」
「ありがとうございます!…すいません!おねがいします!」
芳子は思わず飛びついて抱きつきそうになってしまったので洋造に謝った。

― 女学校の昼休み、梅子の友人達は駅前の映画館が再開した話で盛り上がり学校帰りに皆で映画館へ行こうという話になっていた。
「梅子も行くでしょ?」
「私はいい」おにぎりを食べながら梅子は断った。
「どうしてよ?人付き合いの悪い子ね…」京子が不服そうに梅子に言った。
「最近、元気ないわよ、梅子」
「皆さん!学校の帰りに映画館に行くのはいかがな物かと思いますよ」
後ろにいた担任教師・節子が注意した。

― 陽造は竹夫を訪ね、二人はだるま食堂で話をしていた。
「僕でいいんですか?」竹夫が陽造の申し出に戸惑った。
「ちょうど人手が足りなくて困ってたんだ」陽造は咥えたタバコに火をつけた。
「…しかし、僕のような経験のない者が」竹夫は正直な感想を口にした。
「誰だって最初は素人だ。まず簡単な下働きからやってもらう」
そのセリフに竹夫の勘が働いた。
「…もしかして、母が頼んですすか?僕をやとってくれって…そうなんですね?」
「はは!参ったな!(笑)」陽造はあっさり認めた。
「実は家を出てすぐにも叔父さんの所に雇ってくれと頼みに行きたかったんです」
「なんだ。だったらどうして来ない?」
「最初から逃げ道を造って家を出るなんてよくないと思ったんです…」
「堅物だなやっぱり。しかしな、お前が意地を張っているせいでお袋さんを心配させていることをちゃんと考えろ。兄貴と仲の悪い俺の所にお前の事を頼みに来るなんてさぞかし気が引けただろうよ。その気持ちをちゃんと酌んでやれよ…どうしようもねえ親不幸者だな」
陽造は言い終えると立ち上がりだるま食堂を出て行こうとした。
「叔父さん!お世話になります!」
竹夫は洋造を呼び止め、洋造に頭を下げた。
「…手間のかかる奴だな(笑)」
すると店の外にいた茜がすれ違いざまに竹夫に言葉をかけた。
「今日も寒いですね」
そのまま店に入ってしまった茜を見て陽造は笑った。
「ほう、隅に置けないな。ハハハ(笑)」
「そんなんじゃありません!」
竹夫と陽造はそのまま店を離れるが竹夫は小説を店に置き忘れてしまっていた。

― 女学校の授業が終わり生徒達は帰宅を開始していた。
「下村さん、こないだ言ってた医専を受けるお友達どうなった?」
担任の節子が帰る準備をしていた梅子に笑顔で尋ねてきた。
「さあ…あれから会ってません」
「本当はあなたなんじゃないの?」
節子に言い当てられ、梅子は固まってしまう。
「やっぱりそうなのね?…安心して、私は辞めろなんて言わないわ」
「え?」
「実は師範学校を受けるとき『お前には無理だって』散々父親に反対されたの
だからあなたの気持ち、少しはわかるつもりよ。もう医専を受けるのを諦めたの?」
節子の問いに梅子は首を横に振った。
>意外なところに助っ人になるかもしれない人が現れました。

【『梅ちゃん先生』第14話の感想とレビュー】

お寺の鐘の音『ゴーン!』って音が面白い演出でした。
お墓に囲まれた中で勉強している梅子を取り憑かれたと誤解して一歩下がる友人達…梅子が元気の無いのって勉強でへこんでいたからだと思うんですが、うつ病一歩手前みたいな状態になってませんでしたか?
お母さんも竹夫のことで放心状態になってたし、その後ボソリと
『私が医者になるかどうかより竹夫兄さんの事の方が心配よね・・・』あの喋り方がちょっと怖かったです(笑)。そういや梅子、この前(小説『月と花束』を先生から貰ってから)から全く笑ってません。
そうそう竹夫に想いをよせているっぽい『だるま食堂』の茜さん、てっきり竹夫の方が気になっていたかとばかり思ってました。

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