連続テレビ小説『梅ちゃん先生』あらすじと感想ブログ

2012年4月9日月曜日

梅ちゃん先生あらすじと感想(4月9日放送)

第7回『かがやく未来』あらすじ

昭和20年10月、梅子は瓦礫から探し物をしていた。
「無い!無い!無い無い無い無い無い!」
「本当にこの辺なの?あれがないと大変よ~」松子も探すのを手伝っていた。
「あ!あった!!」梅子は瓦礫から一枚の紙を嬉しそうに拾い上げた。
「よかった。早く行かないとなくなっちゃう!急いで!」
それを見た松子は安堵の表情を浮かべるが梅子と一緒に走り出す。
>この2人が探していたのは米穀通帳です
>昭和20年はかつてない大凶作となり食料不足は深刻でした。
>そのため配給も滞りがちとなったのです。

「すみませーん!今日の配給は終わりです!」
梅子と松子は配給の列に並ぶが配給が配られる前に終わってしまう。
残念そうに梅子はお腹をおさえると腹の虫が鳴った

下村家の夕食は芋と米が少しだけ入った粥のみの質素な食事だった。
「ごめんなさい。私が米穀通帳落としたから」
梅子が申し訳なさそうに食事をはじめた家族に向かって詫びた。
「仕方ないわよ」母・芳子が笑顔を見せた。
「大丈夫なのか?食料の残りは」父・建造が芳子に尋ねる。
「そうですね…まあやりくりすればなんとかなるでしょう」
「竹夫、成人男性の一日の必要カロリーは?」
「約2400キロカロリーです」
「今、我々は、どれくらい摂取できている?」
「だいたい1500キロカロリーくらいでしょうか…」
「コレが続くとどうなる?」
「まずはタンパク質と脂肪が不足して免疫力が低下します…更に栄養失調になり最終的には餓死につながります」
「そうだ」
「2人の会話に他の家族の箸が止まってしまう。
「そんな…縁起でもない事言わないでくださいよ」正枝が怪訝そうに言った。

― 夕食後、芳子は台所の隅においてあった布袋を取り出した。
「仕方が無い…これを食べましょうか」
「なにそれ?」梅子が尋ねた。
「どうやら“どんぐり”を粉にしたものらしいんだけどね…」
「どんぐりって食べられるの?」松子も質問した。
「配給があったんだけどさすがに食べる気になれなくて」
「ねえ、おばあさま、ドングリの食べ方って知ってる?」
「知らないわ。年寄りが何でも知ってると思ったら大きな間違いよ」
松子の問いに正枝はすました顔で答えた。

翌日、学校から帰って来た梅子がドングリの粉をこねだした。
「大丈夫かしらね?」芳子と正枝は梅子の調理の様子を嬉しそうに見ていた。
梅子は貰って来たどんぐりの調理法が載った新聞の切り抜き通りに調理していく。
>自分が米穀通帳を落としたせいで配給が受けられなかった事を
>なんとか挽回したいと思っている梅子でした。

その日の食卓には団子のようなものと蕎麦のような食事が並べられた。
「いただきます…あれ?いつもと違いますね?」竹夫が料理を興味深そうに見た。
「梅子が作ったのよ」
「うー!なんだこれは!?」一口食べた竹夫が渋い顔をした。
「…こんな渋いのが食えるか!!」建造も大声をあげた。
梅子は慌てて食べてみるが一瞬で顔が歪むのだった。
「ごめんなさい!書いてある通りにやったんだけど…」

― 翌日、蒲田駅の露店の饅頭屋の商品を羨ましそうに梅子は眺めていた。
「おう!梅子じゃねーか!」と後ろから叔父・洋造が声をかけてきた。
「なんだ?饅頭食いてぇのか?買ってやろう!」
「でも…私だけゴチソウになるのは…」
梅子が遠慮すると洋造は『だったら皆呼べよ』と笑った。

― カツ丼、トンカツ、うどん…梅子達のテーブルには料理が沢山並んだ。
「…こんなのお父さんに知れたら叱られるわ」
梅子に呼び出された松子が料理を目の前に困惑した表情を浮かべていた。
「内緒にしてしておけばいいじゃないか、さあ食えよ(笑)」
「せっかくだし固い事言わないでいただきましょう!」
「…そうねえ…じゃあ、いただきます」竹夫にも勧められ松子は食べる事に決めた。
「うーん!美味しい!」
「うま!飯を食って美味いとおもったのはいつ以来だろう!」
料理を食べた梅子と竹夫が幸せそうな顔をした。

「庶民の暮らしはますます逼迫してるらしいな」
「叔父さん、庶民じゃないみたいな言い方ですね(笑)」
洋造はズボンから大金をこっそりと竹夫に見せた。
「どこで稼いだんですか!?」竹夫は洋造が手にしていた大金に驚いた。
「品物を移動させるだけの事だ。不思議もんでな同じ物でもあっちとこっちで値段が違うんだ。その差額を頂くという訳だ」
「はあ~!!」竹夫は熱心に聞き入った
「自分の欲望に忠実に生きるっていうのは良いもんだぞ?
お前達の親父はこういうの嫌いだろうがな(笑)」
「私も好きじゃありません」松子が真顔で洋造に言った。
「ハハハ!ま、もうすぐ嫁に行っちまう娘に好かれてもしょうがないけどな(笑)」
竹夫は智司が戦死した事を洋造に伝えた。
「そうか…それは…」
「大丈夫です…彼の戦死をしらされてじっとしているとおかしくなりそうで彼の実家のご両親のお世話に行ったんです。3日もしたら帰りなさいと言われて『私、もっといさせて下さい』って泣きました。そしたら泣きながら気付いたんです。『彼との思い出の中に逃げているだけだ。もう彼の事に区切りをつける時なんだ』って。そう思って帰って来ました。
>梅子には松子がまだ智の戦死の痛手と必死に闘っているように見えました。
「まああれだな、もし俺の助けが必要になったらいつでも訪ねて来いよ」
洋造はもっと料理を頼むように言い出すが竹夫と松子は遠慮した
そんな中、梅子は追加注文を洋造にしたいと言い出した。

― その日の夕食
「あれ?今日は配給があったんですか?」
テーブルに並べられた焼き魚に竹夫が驚いた。
「それがね、お父さんがね、患者さんから貰って来てくれたの」
「いや~どうしても言うんで…」
「ボウダラなんてこの先いつお目にかかれるか…よく味わって頂きましょう!」
正枝が口にした時、急に梅子が腹部を抑え苦しそうな声を発した。
「どうした?腹が痛いのか?」建造が梅子に尋ねる。
「病気じゃありません!大丈夫です」
「じゃあ、どうした?」
「洋造叔父さんにあってご馳走になりました」
「何を食べたんだ?」
「カツ丼…」
「カツ丼!?何の肉だ?」
「急にそんな物食べるからお腹がビックリしているんだわ」正枝が笑った。
「お前だけか?」
「…はい…痛たたたたた!ちょっとちょっとお便所!」
梅子は腹をおさえながら部屋を出て行った。
「はあ…しょうがない奴だ」建造はため息をついた。
「普段、満足に食べてないからご馳走してくれるって言うのを断れませんよ(笑)」
「意地汚い…松子や竹夫とはどうも違うな梅子は!」
「あの…それは違います!」
竹夫と松子は自分達も洋造にご馳走になった事を打ち明けた。
「今、梅子は自分だけだって…」芳子がいぶかしんだ。
「梅子は僕たちをかばってくれたんです」
松子は部屋の隅に置いてあった包みから焼き芋3つを取り出した。
「これ…梅子が叔父さんに頼んでくれたんです」
竹夫は、追加注文した梅子を食いしん坊だと思ったら建造や正枝達の分だったと説明した。
「…でも今日の事は内緒だぞって言ったから梅子は出すに出せなくて…」
「そうだったの…優しいとこあるのねえ…後で頂きましょうか」正枝と芳子が笑った。
一方、建造は芋を受け取った芋を見ながら呟いた。
「全くしょうがない奴だ…」
>中でそんな会話が交わされているとは思いよもよらない梅子は
>建造に叱られるのが怖くてなかなか入れずにいるのでした。

【『梅ちゃん先生』第7話の感想とレビュー】

梅ちゃん先生も第二週となり、それぞれのキャラクターもようやく理解できてきました。
父親・洋造は厳しいけど人情味溢れたオヤジだし、母親・芳子と祖母・雅恵は子供達に甘いとか。あらすじを書いていく上でよくあった糸子とタイプミスも減ってきました(笑)
さて、そんな中、梅ちゃん先生第一週で大活躍だったヒロシがいなくなりましたが、代わりに意外にも早く叔父・洋造が出てきました。てっきり、遠くの方へ商売をしに行ったと思いきや同じ蒲田で商売をしていたとは…
どんぐり料理、配給、焼き芋…なんだか今日は食べ物にまつわるエピソードでした。
梅子作のどんぐり料理は美味しそうに見えたのですが…どんぐりが渋いって初めて知りました。

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