連続テレビ小説『梅ちゃん先生』あらすじと感想ブログ

2012年4月11日水曜日

梅ちゃん先生あらすじと感想(4月11日放送)

第9回『かがやく未来』あらすじ

信郎は朝から父親・幸吉の工場の手伝いをしていた。
「なんとかなるじゃねーか!これで明日から仕事ができる!工場の再開だよ!」
直した機械の調子を見て幸吉が嬉しそうに信郎に伝えた。
「ふん、またネジを切る毎日か…親父は古いんだよ!これからはちまちまとネジを作る時代じゃないんだ」
信郎はうんざりした表情になっていた。
「じゃあ、他に何やるっていうんだよ!言ってみろ!」
「…さあな」信郎は投げやりに言った。
「考えもないくせに偉そうなことを言ってんじゃないよ!お前は怠けたいだけだ!」
「うるせーな!俺が大金稼いでペコペコしたって遅いぞ!」信郎は立ち去ってしまう。
「人騒がせだな…」幸吉たちを隣で見ていた建造が言った。
「お宅はいいよな?出来のいい息子でよ!」
幸吉は歯を磨いている建造と竹夫に捨てセリフをはくと家に戻っていった。
「戦争が終わった途端、楽して儲けようというやつが増えた」
つまらなそうに建造が呟いた。
「でもお父さん、洋造叔父さんの様に自分の才覚だけで儲けてる人もいるんです」
竹夫は先日、洋造から聞いた物流商売について話した。
「…そういう生活がしたのか?」建造が顔を洗いながら尋ねた。
「いえ、そんなわけでは…ただ真面目な人間が食うや食わずなのにどうしてこんなに違いが出るんだろうって」
「人の役に立って感謝されてこそ意味がある…金じゃない」
建造はそういい残すとを家の中へ入っていき、竹夫も続いた。

「心配だわ…この間から竹夫の様子がおかしいでしょ?何かあったのかしら?」
歯を磨く順番になった松子が竹夫の様子を見て梅子に言った。
梅子は買出しの日の竹夫の言った悩みを思い返した。
>梅子は漠然と竹夫の悩みが分かるような気がしました。
>それを姉にうまく話すことは出来ませんでした。

― 梅子の通う女学校の野外授業が終わると教師・節子が生徒達に授業は作業員として働いて期間があったため、遅れが生じたが予定通り来年の春、卒業できると説明した。
「卒業できるのは良いけどけど勉強しないのに上の学校に行く人は大変よ」
「進学するのはごく一部でしょ。そういう人はもともと頭がいいから大丈夫なのよ」
京子と珠江が授業の後片付けをしながら言った。
「梅子はどうするの?卒業したら」小夜が梅子に質問した。
「全然、考えてない。へへへ(笑)」梅子が笑った。
「いいねえ、梅子はのんきで」
― その日の帰り道、梅子は結婚する姿や仕事をしている自分の姿を想像していた。
>平凡なお嫁さんか、はたまた最先端の職業婦人か…どれもピンときませんでした。

― 梅子は掃除をしているとふと目に留まった竹夫の本を手にとって開いてみた。
「何これ…チンプンカンプン」
すると本から紙切れが落ちた。
梅子は家の外で松子に竹夫の本から出てきた紙をみせた。
「これ、質札じゃない?…どうして竹夫が質屋なんかに…」
松子質札を見ていると幸吉がやってきたので慌てて松子は紙を隠した。
「あれ?これ?質札じゃねーか!散々世話になったからすぐ分かるんだよ!そうか…大学の先生も質屋に世話になるほど苦しいか…」幸吉は首をうなだれた。
「父のじゃありません…」
「まさか、松ちゃんや梅ちゃんのじゃあるめーし……竹夫君か!意外だな~!」
松子の手から質札を取り上げた幸吉が質札に書いてある名前に驚いた。
「そういえばさ、最近、竹夫君の元気がないみたいじゃないか!」
洗濯をしていた幸吉の妻・和子も興味深そうに話に入ってきた。
「ははーん!なるほどね~コレだ!」幸吉は小指を突き出した。
「…そうでしょうか?」
「若い男が急にふさぎ込む…質屋で金を借りる…他にどんな理由があるってんだよ!」
「違う気がする…」梅子が不服そうにつぶやいた。
「梅ちゃん、まだ子供だからわかんないんだよ~あ、そう竹夫君がな~コレだよ(笑)」
幸吉は機嫌よく和子と家に戻って行ってしまう。

― 家に戻った松子と梅子は質札をテーブルにおいて話し合っていた。
「困ったな、お父さんに知れたら大変だわ…とにかく私から竹夫に聞いてみるわ」
「うん…」
その時、建造が帰ってきたので梅子は質札を隠すためにテーブルの上に座った。
「……何してる?」いきなりテーブルの上に座った梅子を建造は声をかけた。
「いえ」
「行儀の悪い!早くどきなさい。早く!」
梅子は隠したままテーブルから下りようとするが建造にバレてしまう。
「質札じゃないか…竹夫が105円も!」
「掃除してて見つけたんです…」
松子は確認しようと思って隠したと説明するが建造は親の仕事だと行

その時、芳子とラジオを持った幸吉が家に入ってきた。
「おかえんなさい。今、幸吉さんにラジオ直してもらっていたの~」
「竹夫君のコレ、どうだった?」ラジオを運んできた幸吉が嬉しそうに小指を立てた。
「…何だそれは?」建造がたまらず幸吉に聞き返した。
「大学の先生はこんな事も知らないのか!コレといったら女に決まってんだろ!」
「そんなことは分かっている。竹夫がどうした!?」建造が立ち上がった。
「かー!(笑)『知らぬは親父ばかりなり』てか?」
「あ!!これ…」建造は手にしていた質札に気がついた。
「何が悪いんだよ!大人になったと褒めてやれ!」
「自分の息子でもそう言えるか?」
「当たり前だろ!赤飯炊いてやるよ!」
すると竹夫が帰ってくる。
「ただいま!何をけんかしているんですか?」
「来たね主役!がんばれよ!(笑)」幸吉は竹夫の肩を軽く叩いて出て行った。

「…話がある」建造は帰ってきたばかりの竹夫に静かに伝えた。
「はい。実は、僕もお父さんに話があります」
正枝から座って話をするように促され、二人は面と向かって話し合う事になった。
建造「お前は二十歳だ。色々あって当然だ…しかし隠し事はよくない」
竹夫「すみません。ちゃんと今後のことを決めてからと思っていました」
建造「どんな人なんだ?」
竹夫「…え?」
建造「学生なのか?」
竹夫「…いや」
建造「じゃあ、芸者とかそういう…」
竹夫「あの…何の話でしょうか?」
建造「…どうやら一杯食わされたな」建造は数回小さく頷いた。
訳が分からない竹夫に建造は幸吉から聞いた話だと説明した。
「もともとは質札が…」松子がテーブルに質札をおいた。
質札を見た竹夫は友人に貸した金について説明した。
「僕が女に入れあげているとでも?…心外です」
「…失敬!」建造が短く謝罪した。
「いえ、お父さんを責めたわけでは…」竹夫が建造の意外な行動に恐縮する。
「それにしても幸吉おじさんて人騒がせよね~(笑)」
それまで正座で聞いていた正枝や芳子達は笑いながら席を離れようとした。
「で…お前の話とはなんなんだ?」自分の机に向かった建造が竹夫に尋ねた。
「はい…この所、色々と考えていたんですが医者になるのをやめようと思います」
「…え!?」下村家の全員が手を止めて竹夫に注目した。
「何だと…もう一度言ってみろ!」背を向けていた建造も再び竹夫を見た。
「大学を中退します。医者になるのをやめて別の道を探そうと思います!」
下村家は竹夫の発言に言葉を失うのだった。

【『梅ちゃん先生』第9話の感想とレビュー】

コントのような流れで笑えました。
カーネーションも晩年編になってから、それほど笑えるシーンが少なかっただけに久しぶりに朝ドラを面白おかしく見れました。片岡鶴太郎がなかなかいい味を出してます。
全員で竹夫の質札の女性関係疑惑について正座して聞く所とそれに対比して、間違った情報だと分かった時の家族全員の興味の失い方が最高でした。
建造と竹夫のやりとりは、お笑いコンビ『アンジャッシュ』のコントのよう(笑)
『失敬!』って建造は息子に謝ってましたが、『すまん』ではなく『失敬』だったところがかわいい。このペースで行くのあれば、梅ちゃん先生誕生は、当分先でも充分楽しめそうです。…予告で流れた梅子の嫁入り姿は妄想だったんですね。

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